反転三角飛び[Reverse Walljump]とは、壁へ向かって三角飛びをすることです。

動画のように、ファルコンが右の壁に対して右へ三角飛びをしています。ある仕込みをすることによってこの反転三角飛びを行うことができます。

①やり方

おそらく、以下の条件が成立すればできます。

条件(仮説):「壁を触れて三角飛びができる状態」を保持して反対側の壁に触れる。

動画を見たままで、壁に触れた後に反対側の壁に触れて三角飛び入力をすればできる…と思いきや、ある制約があります。

制約:ジャンプや落下などの空中移動モーションをしてはいけない。

1Fでも制約を逸脱するとできなくなります。空中モーションを取ると「壁を触れて三角飛びができる状態」が解消されるからかと考えます。しかしなぜ動画ではできているのかというと、ジャンプ後に最速で空中攻撃を出すことによって無理やり制約を遵守しているからです。動画のファルコンは左の崖へ行った後、小ジャンプ最速空中下攻撃をして攻撃モーションが終わるまでに壁に触れることにより条件を成立させています。

なお、最初の仕込みで壁に触れてから地上に乗るときも、壁に触れてから上Bや各種空中攻撃・空中緊急回避などを行い、モーションが終わるまでに着地しているところも地味に重要です(1Fでも空中移動モーションを見せてはいけない)。

②マリオの上B反転三角飛びへの応用

この反転三角飛びとマリオの上B三角飛びを組み合わせると上B後に反転三角飛びをすることができます。上B三角飛びのやり方についてはこちらを参照してください。
ただ、「壁に触れて三角飛びできる状態」を実現しないといけない都合上、①あらかじめ壁に接触しておくやり方[Hugging Up-B Walljump]との併用でしか行えません。
下記の動画のようにフォーサイドステージでやれば、人力でも簡単にできます。
https://gfycat.com/klutzytangiblecottonmouth

③Mario Riddle 10の実現

この上B反転三角飛びを利用することでMario Riddle 10が実現でき、少し前に話題となりました。これにもTASならではの仕込みをしております。
※Riddleとは、スマブラDX ターゲットをこわせ!の着地を縛ったもの。一度ターゲットを壊したら二度と着地できないというルール。
https://twitter.com/PracticalTAS/status/1270582528051679232
注目するべきところは2つです。

2~4個目の上B三角飛び

反転はしていないですが、開幕の動きで条件を成立させて①あらかじめ壁に接触しておくやり方[Hugging Up-B Walljump]で上B三角飛びをしております。
最初に足場を降りてから一瞬空中前攻撃をしてまた最初の足場に戻っています。一見無駄な動きのように見えますが、これで「壁を触れて三角飛びできる状態」が成立しております。
そして小ジャンプ最速空中N攻撃をしてこの状態を保持し、間髪入れずに上Bをすることによって、上B三角飛びの条件を成立させています。

4個目破壊後の上B反転三角飛び

4個目撃破後に三角飛びをした後、右の壁に触れてから空中後ろ攻撃を出しているのが分かります。これで「右側の壁に触れて三角飛びができる状態」を保持しております。
その後さらに空中N攻撃を出していますが、これにより三角飛びできる状態を無理やり継続させております。空中後ろ→空中N攻撃の間に1Fでも落下モーションを入れると制約を逸脱するため、TASならでは技術といったところ。
そして空中N攻撃後に間髪入れずに上Bをして左側の壁に触れ、上B反転三角飛びをしているというわけです。

④最後に

反転三角飛びだけであれば、マリオやファルコンだけに限らず三角飛びをできるキャラすべてが使えるテクニックです。しかし、空中移動モーションをしてはいけない=猶予0Fのテクニックです。実践投入はかなり難しい(そもそもヨシスト以外の主要ステージではやりずらい)ですが、できたらかっこいいですね。